舌の筋肉が老化することでいびきをかく

舌の筋肉が老化でゆるみ、気道を塞ぐ

舌は、先端の部分から根元まですべて筋肉で、根元はとても太くなっています。舌の筋力も、お腹や脚の筋力と同様に年々衰えますから、仰向けに寝ると重力によって舌が気道を塞ぎ、いびきが出てしまいます。

舌の老化を予防するためには、舌の筋トレが必要です。意識して舌を出したり、丸めたり、ねじったりすることで筋力が鍛えられます。カラオケやコーラスなども、舌の筋肉を鍛えることになりますし、よく噛む、硬いものを食べるのもオススメです。

また、いびきは舌の肥大でも起こります。痩せた人でも睡眠時無呼吸症候群になる患者さんがいますが、口の中を診ると舌の肥大がみられます。

これは漢方では、「水毒」の特徴的な所見です。舌が肥大しているのは「むくんでいる」からなのです。漠方の診察では、舌の大きさを診つつ、お腹を叩いて振水音(胃袋がぽちゃぽちゃと鳴る音)があると、この人には「余分な水がある」と判断します。
この場合も、横になると重力によって舌が気道を塞ぎ、いびきや呼吸停止につながるのです。水分を摂りすぎない、運動や入浴で汗をかくことが大切です。

さらに、いびきと肥満にも密接な関係があります。太っているとぜい肉が気道を狭くし、舌の厚みも増して、いっそう気道を塞ぐことになってしまうのです。

鼻筋が曲がっている鼻中隔湾曲症や、慢性副鼻腔炎(蓄のう症)などの鼻疾患のある人、だんご鼻の人、口蓋扁桃やアデノイド(咽頭扁桃)が肥大している人もいびきが起こります。

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