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太らないよう、肉を食べるときは鶏だけにしている。豚は絶対に食べない。体重を気にしている人の中には、そうした気配りをしている人がいます。

しかし、「鶏」「豚」という分類だけで食生活を考えていれば、まず痩せられません。
かつては豚肉といえば、脂身が多い肉の代表でした。しかし、脂肪の摂りすぎを気にする人が増えたために、豚の品種、育て方が大きく変わりました。

簡単に言えば、「脂肪のつきにくい品種」が開発され、しかも「脂肪がつきにくい育て方」をするようになったわけです。20年前、30年前と比べると、私たちが食べているのは「体脂肪の少ない豚」なのです。さらに、精肉の段階で脂肪を切り取ることが普通になりました。

たとえばロースなら、昔は脂身をつけたまま「100gいくら」と売っていましたが、今は脂身を切ってから「100gいくら」と値段をつけるようになったのです。一方の鶏肉は、以前より脂肪が増えています。これも理由は飼い方やエサが変わったため。脂肪を控えたいのなら、何の肉かということよりも、肉のどこを食ベるか、ということを考えなければいけません。

たとえば100gあたりの脂肪含有量は、皮つきの鶏もも肉で19.1gです。これに対し、脂肪つきの豚ロースは10.2g、ほぼ同じです。同じく皮つきの鶏むね肉は17.2g。脂肪つきの豚もも肉は、10.2g。こちらの比較では豚の脂肪は鶏よりも7gも少ないことになります。
鶏と豚も、部位によって成分はかなり違いが出ますから、一概にどちらに脂肪が多いとは言えません。しかし少なくとも、鶏のほうがヘルシーだ、などと妄信するのは大きな間違いです。

鶏肉の中で、明らかに脂肪分が少ないのはただ1つ、ササミだけです。100gあたりの含有量で見ると、ササミはたったの0.8g(若鶏)。これは脂肪の摂りすぎを気にしている人にはうってつけの食べ物と言えるでしょう。

なお、ササミ以外の鶏肉は、調理前に皮下脂肪を取り除くと、脂肪を半分に減らすことができます。痩せるためには、部位だけではなく調理法にも気を配る必要があるわけです。