先進国の食事の欠陥を是正するための指針がある

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食事改善目標

先進国の食事のさまざまな欠陥を直すために、「食事改善目標」をたててこれを実現していくことが病気を減らすためには必要です。

もっと具体的で誰もがすぐに実施しやすい形にしたものがアメリカ農務省と保健福祉省の協同で、あるいは農務省単独でパンフレットにして発表されたりして現在に至っています。また、日本国は当時の厚生省が昭和60年になって作成した「健康づくりのための食生活指針」などもこのD・G に触発されたものといって間違いないでしょう。

D・G やその後のいまのようなガイドには、ある程度の「現実的な配慮」も加えられています。ここでいう現実的な配慮とは、たとえば砂糖などD・G の示す線よりもっと減らし、ゼロにしたって構わないし、そのほうがより完全な食事ガイドになります。

しかし、そこまでするのは多くの家庭で現実的には不可能です。そこで現実に実行できるレベルを目標とている面がかなりあるということです。だからその点でD G などはまだ不徹底だと批判をする専門家たちも少なくはないのです。

しかし、D・G 以下の改善目標はそれなりに役に立つはずです。D・G その他の役割も認めつつ、若干の批判も紹介しながら批判的に解説することで食事改善のガイドとして読んでもらうことで非常に役立つでしょう。

最初にもとのD・G をざっと紹介すればつぎのとおりです。

  1. でんぷん質を現在のカロり- 46% から55~60% に引き上げる。
  2. 脂肪分は現在のカロリーの約40% から30% に減らす。
  3. 動物脂肪も植物脂肪も減らすが、それは前者がカロリーの10% 、後者が20% になるようにして1:2の割合いにする。
  4. コレステロールを1日300 mgに減らす。
  5. 砂糖消費は40% 減らしてカロリーの15% までにする。
  6. 塩の摂取も50~85% 減らし1日3 gにする。

これを6大目標とし、さらにこの目標を達成するための7つのサブ・スローガンを示しました。それは果物、野菜、穀物はなるべく末精製穀物( つまり米なら玄米、小麦なら全麦パン)や未加工な形でとれとかいったものでした。いま挙げた7つのサブ・スローガンの中の穀物、野菜、果物などの摂取を増やすと同時にそれをなるべく未加工、あるいは精製度の低い形でとれといった意味は重要です。

つまりこうすることで現代の食生活では不足している多くのビタミンやミネラル類や繊維が摂れるからです。

「D・G」とほぼ同じ内容のものをスウェーデンなど北欧三国連合医学調査会読も発表していました。これには1縁黄色野菜、2豆類を現在の2倍とれ、果物は50 % 増やせ、3じゃがいもは25 % 増やせ、また他の根菜類は2倍にせよ、5油脂類は25% 減らせ、6砂糖、菓子類、清涼飲料は25% 減らせ、7肉類はなるべく赤味にせよなどとあります。

食べる食品の種類をもっと増やせ

食べる食品の種類も多くという項目も加えこう説明しています。「人間の生存および健康維持のためには40種類以上の栄養素が必要です。つまりいろいろな種類のビタミン、.ミネラル、アミノ酸、必須脂肪酸(植物油に多い脂肪)などがそれです。

またエネルギー源としての炭水化物、脂肪、蛋白質も必要です。これらの栄養素はバランスのとれた食事によってとられるものであり、そのためにはいろいろな種類の食品を、つまり多種類の食品を食べる必要があります。

多種類の食品といってももちろん魚ばかり多種類、野菜ばかり多種類というのでは多種類とはいえません。そこで、いわゆる食品の6群のバランスをとりつつ多種類にせよといっています。

その食品群の分け方は、日本国の「指針」で6群としているものとほぼ同じで、違いは海草などが含まれていないだけです。6群をバランスよく組み合わせて多種類2を食べるということです。

穀類は精白しないはうがいい

穀類はなるべく未精白ないし精白度の低い形でとるのがビタミン、ミネラル、繊維などの点から見て望ましいでしょう。しかし、多くの国民は白米、白パンで十分と誤解しているのでしょう。また、穀類はもっと多種類のほうがいいのは世界中のデータを裏付けているところです。

未精白の穀物はビタミン類、鉄分、蛋白質などの良好な供給源です。さらに、「繊維には幾つかの種類があり、穀物の繊維には穀物の繊維の働きがある」これは2つとも加工度の低い形の穀物のほうが好ましいといっているのであり、白米、白パンだけでこと足れりと錯覚させるようなわが国の「指針」より親切です。

繊維は穀物、野菜、海草、果物などにありますが、穀物の繊維には穀物の繊維の大事な働きがあり、他の繊維だけでは片手落ちです。そして穀物の繊維は精白度を高めれば高めるほど減ってしまうものだし、精白度を高めれば、ガンを防ぐ効果の高いことが立証されているセレニウムや他のミネラルもビタミンも何分の一にも減ったりゼロにさえなります。

セレンは、放射線の害を可能な限りなく減らす作用もあります。

また同じ第5群には砂糖、菓子などが出ています。「指針」の中では、砂糖の1人当たりの消費量が終戦直後の年間0.2 kgから35 kgへ増大したことは、砂糖が増えた分だけ他のでんぶん質の摂取を減らし問題だとしています。

第6群のドレッシングやサラダ油などはどこから見てもいただけません。先進国の総脂肪摂取量を過剰なまでに多くするのに貢献したのは、ドレッシングなどの奇妙な食品が20世紀になって登場したからだという学者は多数います。
しかもこういうサラダ油は、実は植物油の白砂糖といわれる超精製油であって、とり過ぎは大きな害を生むもとになります。
必須脂肪酸の多い植物油は大切でも、もっと違った形でとるほうがいいでしょう。

脂肪はD・G よりも減らせ

D・Gでも厚生省の「指針」でも脂肪総量の上限はカロリー全体の30% としています。「指針」では昭和58年の国民栄養調査のデータ、平均24.7% を紹介してこういって「すでに上限に近いレベルにあるので、脂肪は量と質を考えよという指針を設定した」これは前にもいった実行可能な線との妥協です。

ガン予防のための食事指針の中でつぎのようにいっている。「この指針では脂肪摂取量を(D・Gと同じく) 全カロリーの30%としました。しかし、これには明確な科学的根拠があるわけではありません。

さらに減らしてもよいのですが、今回の判断では現在の量の4分の1を減らすのが実行しやすい目標だと判断しました。これは脂肪総量が全カロリーの40% にもなっているアメリカ国民に対して、実行しやすい目標として示したものに過ぎないといっているわけです。

では脂肪総量のどのくらいが適切なのか。確かに明確な科学的根拠は誰にも示せそうもありません。しかし、多くのデー夕からはもっと減らしてもよいというよりそうすべきだということが常識的な判断として十分にいえるでしょう。

またD・G のいうでんぶん質の比率引上げの目標も実行可能な線との妥協であるのはいうまでもありません。これは脂肪の比率引下げのレベルに関する妥協と当然裏腹のものです。

でんぶん質に閲し、世界中の食事と健康の関連を調べた結論として、「高でんぶん食国民のほうが健康だ」としているくらいです。そして高でんぶん食国民とは、でんぷん質でカロリーの65~80% をとる国民ということなのです。わが国の食生活でいえばそれは大体昭和30年代の食生活に当たります。

昭和30年代の食習慣は腸にプラスになるか?

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