われわれが必要としている栄養素の数は50くらいあります。そのすべてが十分にとれるというような食品は存在しません。だから、これさえ食べていれば多種類の食品を食べ合わせてはじめて理想的な栄養の摂取が可能となります。
ところが、食品のスーパースターともいうべきものはあります。カロリー当たりにして多種類の栄養素を高濃度にふくんでいるものや、他の食品からではなかなかとれない栄養素をふくんでいるものなどで、それを中心に食事を組み立てていくと、50の栄養素がわりに楽にとれるようになるのです。
それは野球と同じで、スーパースターがいると点が楽に入ります。そういうスーパースターとして、つぎの20の食品を挙げています。
- アーモンド
- 乾燥あんず
- 豆類
- ブロッコリー
- キャベツ
- カンタロープメロン
- かんらん
- レバー
- スキムミルク(脱脂粉乳)
- オリーブ油
- かき
- さつまいも、じゃがいも
- 鮭
- 豆腐
- ひまわりの種
- まぐろ
- 小麦のふすま
- ヨーグルト
これらのスーパースターのなかで、おそらく馴染みのないのはひまわりの種かもしれません。その理想的な食べ方は、もやしにすることです。もやしといっても市販のあの色の白いひょろひょろのものではなく、発芽させてふた葉の状態で、よく緑化したところを食べます。
種や豆は発芽するとビタミンがつくられて栄養価が高まります。ビタミンの量はやがてピークに達し、それからは逆に下降線をたどることになるのです、このグリーンのもやしはピークの時点で食べます。
ひまわりの種はどういう栄養素を多くふくんでいるのかというと、まず亜鉛の含有量が突出しています。ミネラルでは特に、鉄とマグネシウムが豊富です。ビタミンはすぐれたB1、B6、葉酸源で、いずれも現代人が不足させがちです。
もやしにする方法は、ざるによる栽培法が最もおすすめです。道具はぎるとポリ袋です。室内でかんたんにできます。なにしろ自分でつくつて食べるのだから、これくらい新鮮な野菜はないでしょう。完全な無化学肥料・無農薬である。そして、最も安い野菜でもあるのです。