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「 笑う 」と「 怒る 」、 しわ が増えるのは?

お笑い番組を見てお腹をかかえて笑いころげた後、ハッと気づく。あわてて表情をもとに戻そうとする40歳代の女性。若い頃はともかく、目尻にしわができはじめてお肌の状態が気になりだすと「笑いじわ」を気にして、表情を殺してしまう女性も多いでしょう。

しかし、本当は笑うことによって しわ ができるということはありません。では、 しわ はどのような原因でできるのでしょうか。しわの大きな原因は、基本的に肌の老化である、こう聞くとがっかりしてしまう女性もいると思いますが、人間は生きているかぎり老化しているのだから、ある程度は仕方がありません。また、紫外線も大きく影響しているといわれています。

皮膚は弾力のあるゴムのようなもので、古くなると弾力を失ってできた溝が元に戻らなくなったり、表面がたるんだりしてしまいます。これがしわの原因。

確かに表情の筋肉を動かすことによっても、 しわ はできます。目尻や口もとはよく動くから、浅いしわである こじわ はできやすいといえるでしょう。しかし、笑うことによって顔の筋肉が動き、 しわ になるということは、まずありません。

意外に思うかもしれませんが、実は笑うよりも怒っているほうが しわ になりやすいのです。人間が笑うときに動かす筋肉は7つぐらいですが、怒っているときは200もの数に達するといわれています。しかも、怒っているときの筋肉は強く緊張しているから、できる しわ の溝も深くなります。深い溝になると当然、もとに戻りづらくなります。一方、笑っているときというのは、緩やかな緊張状態にあるから、一時的に しわ ができても深い溝にならずに、もとに戻りやすいのです。

ただし、つくり笑いをすると しわ になってしまいます。笑っていないのに笑っている筋肉を無理やり動かそうとするため、無理がかかり、筋肉は強く緊張します。これは、怒りのときと同じで、 しわ になりやすくなります。表情を気にして笑わないよりも、心の底からお腹をかかえて笑えばストレスを発散できるし、病気に対する免疫力も高まります。

ある病院で、入院患者を対象にして落語や漫談などの寄席を開き、患者さんに思いきり笑ってもらったところ、何らかの形で快方に向かう患者さんが続出しました。笑いは病気をも治す特効薬なのです。

現代人特有の病気もさまざまですが、笑いが救世主となってほしいと願わずにはいられません。

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